ウエルシアとは
ウエルシアホールディングス(以下、ウエルシアHD)は、調剤併設型ドラッグストアチェーンの運営を行う子会社およびグループ会社の経営管理等を行っている企業です。
ウエルシアHDは、健康をテーマとした付加価値の高い商品やサービスを提供する「専門総合店舗」を目指し、「調剤」「カウンセリング」「深夜営業」「介護」を中心とした独自のビジネスモデルによる店舗づくりを行っています。
関東を中心に東北から中国四国地方まで出店しており、2021年8月末時点で2,000店舗以上を展開しています。
ウエルシアのM&A事例
ウエルシアHDは、M&A(合併・買収)による成長戦略も積極的に推進しています。
コクミンとフレンチ
近年では、2022年1月に大阪府に本社を置くドラッグストアチェーンのコクミンとフレンチの株式を取得し、子会社化することを決定しました。
コクミンとフレンチは、北海道・関東・関西・九州など主要都市の大型商業施設・空港・駅前駅中・繁華街・住宅地等の好立地に専門性の高いドラッグストアを展開しており、調剤事業も大学病院や大型総合病院の門前を中心に出店しています。
ウエルシアHDは、コクミンとフレンチが保有するノウハウや人材等の経営資源を共有することで、経営規模の拡大と経営体質の強化が見込まれると考えています。
ホームセンターみつわ
また、2020年8月には、福井県に本社を置くホームセンターみつわと資本業務提携に関する合意書の締結を決定しました。
ホームセンターみつわは、日曜大工用品・家庭用品・園芸用品などを取り扱うホームセンター事業やドラッグストア事業などを展開しており、福井県内でトップシェアを誇っています。
ウエルシアHDは、ホームセンターみつわの第三者割当増資による新株式を取得し、14.5%の持分比率となりました。
ウエルシアHDは、ホームセンターみつわと協力して地域ニーズに応える商品やサービスの提供や店舗展開などに取り組むことで、両社の相乗効果が期待できるでしょう。
ウエルシアのM&A成果
ウエルシアHDのM&Aは、成果を上げていると言えるでしょう。
2021年2月期の連結決算では、売上高が前年比9.4%増の1兆3,000億円、営業利益が同11.7%増の1,000億円、当期利益が同22.8%増の660億円と、いずれも過去最高を更新しました。
M&Aによって取得した店舗数は、2021年8月末時点で約500店舗に達しています。
ウエルシアHDは、M&Aによって得た経営資源やノウハウを有効に活用し、グループ全体の競争力を高めています。
例えば、コクミンとフレンチの取得によって、北海道・関東・関西・九州など主要都市での店舗展開や調剤事業の強化が可能になりました。
また、ホームセンターみつわとの資本業務提携によって、ホームセンター内にドラッグストアを出店することで、新たな顧客層の獲得や地域ニーズへの対応ができるようになりました。
ウエルシアの成長方針
ウエルシアHDは、今後もM&Aを含めた成長戦略を推進していく方針です。
2022年2月期の連結業績予想では、売上高が前年比5.6%増の1兆4,000億円、営業利益が同5.0%増の1,000億円、当期利益が同3.0%増の680億円となっています。
また、2025年2月期までには売上高2兆円を目指すという中期経営計画も発表しています。
ウエルシアHDは、M&Aによる事業拡大と地域貢献を両立させることで、ドラッグストア業界のリーダーとして存在感を示していくでしょう。